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新基礎法学叢書7
ロールズとデザート
現代正義論の一断面
亀本洋 著
ロールズとデザート
発 行2015年4月10日
税込定価4,212円(本体3,900円)
判 型A5判上製
ページ数268頁
ISBN978-4-7923-0573-4
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■内容紹介
目 次

はしがき i
初出一覧 xii
第1章 ロールズに至る正義論の流れ 1
 第1節 アリストテレスの倫理学2
  1.アリストテレスを読もう2
  2.徳と中庸2
  3.配分的正義3
  4.矯正的正義4
  5.広義の正義と、正5
  6.正義の諸観念7
 第2節 ムーアの倫理学8
  1.善とは何か8
  2.自然主義的誤謬10
  3.功利主義10
  4.「正しい」と「義務」の違い11
  5.退屈な倫理学12
  6.「正義」はどこで出てくるか15
 第3節 ロスの倫理学16
  1.直観主義16
  2.一応の義務18
  3.一応の義務の種類21
  4.聖人の道徳22
  5.正義の義務と善としての正義23
  6.「一応の義務」と行為の結果の関係24
 第4節 ホブハウスの社会哲学25
  1.制度への注目25
  2.調和としての社会的正義27
  3.正義と平等な考慮29
  4.必要に応じた分配と市民的ミニマム31
  5.価格メカニズムに対する無知32
  6.分配基準としての努力と成果33
 第5節 第二次大戦後の社会哲学の動向35
  1.社会哲学への関心の高まり35
  2.道徳的ルールの正当化における手続的基準としての「公平」36
  3.考慮の平等38
  4.デザートに応じた所得分配の正義39
  5.必要に応じた所得分配の正義44
  6.財産所得46
  7.ルール功利主義の優勢とその後の社会哲学47
 第6節 ロールズの社会的正義論49
  1.制度のルールと自由49
  2.正義の二原理の萌芽50
  3.格差原理と功利主義52
  4.正義の二原理の「正当化」53
  5.功利主義に対する不公正な扱い56
  6.正義の二原理の最終版58
  7.社会の基本構造60
 本章のむすびにかえて61

第2章 現代正義論における正義の概念 63
 第1節 「正義」という言葉63
  1.なんでも「正義」?63
  2.「正義」という日本語64
  3.他文化理解の可能性65
 第2節 正義のコンセプトとコンセプションの区別の危険性66
  1.正義の概念と概念内容66
  2.「何について正義を語るのか」と「正義とは何か」との区別67
  3.「正義」という言葉の適用対象――制度だけではない68
 第3節 分配的正義69
  1.何をだれに分配するのか69
  2.分配対象への無関心70
  3.分配の原資がどうして得られるのかに対する無関心71
  4.「正義」という偏見72
 第4節 基礎的必要の充足を「正義」の名で語ることの問題点72
  1.デザートという言葉72
  2.デザートと責任73
  3.人道は正義に優先する74
 第5節 社会的正義論における「平等の推定」75
  1.オノレの「正義の二原理」75
  2.平等の推定と、不平等が許される例外としてのデザート76
  3.「等しきものは等しく扱う」の意味77
 第6節 平等主義の「論理」78
  1.平等主義への軽蔑78
  2.是正原理78
  3.平等主義の問題点79

第3章 ファインバーグのデザート論 81
 第1節 デザート論の盛衰と復活81
 第2節 デザートと資格83
  1.「人的デザート」の意味83
  2.デザートと「資格」の違い83
  3.デザート根拠84
  4.処遇方法の分類85
 第3節 処遇方法86
  1.賞86
  2.等級87
  3.報酬と処罰89
  4.道徳的に邪悪なデザート92
  5.賞賛と非難93
  6.補償、賠償、賠償責任93
  7.名誉ある職位96
 第4節 功利主義とデザート主義の誤謬99
  1.ナイーブな功利主義者の第一の誤謬99
  2.ナイーブな功利主義者の第二の誤謬101
  3.「論理的に不適切な」デザート判断と「道徳的に不適切な」デザート判断101
  4.功利主義と正義の関係103
  5.デザート主義者の誤謬106
  6.デザートを「道徳的権利」とみなす者の誤謬107
 本章のむすびにかえて108

第4章 格差原理に対するデザート論者からの批判 109
 第1節 格差原理は正義の原理か111
  1.格差原理とデザート111
  2.格差原理と平等114
 第2節 マーティからの批判116
  1.平等分配の場合116
  2.不平等分配の場合120
  3.無知のヴェールが取られた場合122
  4.デフォルトとしての平等125
 第3節 市場価格に応じた分配127
  1.市場価格と貢献を結びつけるミラーの見解127
  2.市場価格と貢献を結びつける主張の問題点128
  3.格差原理と市場経済の関係129
 第4節 努力か成功か130
  1.デザートについての社会主義的見方と資本主義的見方130
  2.二つの事例131
  3.社会主義的分配対資本主義的分配と参照事例とのパラレリズム132
  4.デザート原理の実行不可能性135
  5.社会主義的デザート観念からする格差原理への批判137
  6.デザート原理と格差原理のすれ違いの原因139
 第5節 必要に応じた分配141
  1.原初状態の当事者は必要最小限のミニマム保障しか求めない141
  2.原初状態の当事者が低水準のミニマム保障を求める理由142
  3.スターバによる格差原理批判の問題点146
  4.スターバの必要原理147
 本章のむすびにかえて150

第5章 道徳的偶然の是正 151
――スピーゲルバーグ、ロールズ、サドゥルスキの平等論とデザート論――
 第1節 スピーゲルバーグの平等論154
  1.等しくない者も平等に154
  2.値しない差別は是正を要求する155
  3.道徳的偶然156
  4.不平等の是正策159
  5.平等化の方法160
  6.全員の共通の福祉161
  7.全員の平等な考慮165
  8.是正原理と格差原理の類似性168
  9.両者の共同体主義の類似性171
  10.デザート原理と功利主義174
 第2節 サドゥルスキの平等主義的デザート論176
  1.均衡としての正義と刑罰178
  2.均衡としての正義とデザート――努力に応じた分配180
  3.デザート観念の三つの特徴184
  4.権原理論批判186
  5.生まれつきの能力のデザート根拠からの排除188
  6.能力税193
  7.基礎的必要の相対性と客観性197
  8.基礎的必要、デザート、仕事の分配199
  9.「社会的に有益な」仕事202
 本章のむすびにかえて206

補 論 ハーサニ対ロールズ論争の争点 207
 第1節 経済学者のなかでハーサニだけがロールズの功利主義批判に正面から反論した207
  1.『正義論』に対する厚生経済学者の反応207
  2.ハーサニ対ロールズ論争をいまさら取り上げるのはなぜか208
  3.「完全な無知」下でのマキシミン・ルール使用の擁護の可能性210
 第2節 完全な無知下での決定についてのコーエン=ジャフレー理論212
  1.確率以前の不確実性212
  2.不確実性下での決定における定義域の構成の恣意性214
  3.比較可能な行為は、同一の定義域をもたなければならない216
  4.定義域の構成は決定者の選好に影響を与えない218
  5.弱支配関係が成立するならば強選好関係が成立する220
  6.完全な無知下での決定における事象間の対称性220
  7.二つの結果しかもたない二つの行為が無差別である場合224
  8.完全な無知下での主観的確率の使用は合理的でない226
 第3節 ハーサニ対ロールズ論争の争点227
  1.不確実性下での合理的決定問題227
  2.社会的厚生関数の構成をめぐる道徳問題――等確率仮定の位置231
  3.期待効用理論と公平無私な観察者の社会的厚生関数234
  4.論争の実体的争点237

文献一覧239
人名索引247
事項索引249




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