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正当防衛における緊急状況
山田雄大 著
正当防衛における緊急状況
発 行2024年6月1日
税込定価8,800円(本体8,000円)
判 型A5判上製
ページ数416頁
ISBN978-4-7923-5421-3
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■内容紹介

《目 次》

はしがきi
初出一覧xv


 1 正当防衛における緊急性―問題意識の提示― 3
  (1) 公的機関を通じた解決と正当防衛(刑法36条)の要件解釈論 (3)
   ⅰ 最決平成29年4月26日刑集71巻4号275頁 (3)
   ⅱ 公的機関を通じた解決と正当防衛の要件解釈論 (5)
   ⅲ 問題意識 (6)
  (2) 盗犯等防止法の特則における緊急状況 (11)
 2 検討の手順14

第1部 いつから正当防衛として反撃可能か

第1章 わが国の判例・学説 17
 第1節 検討の手順 17
 第2節 急迫性が否定された判例の類型(平成29年決定以前) 18
  第1款 他の手段の可能性にふれた事例 18
   第1項 その場での他の手段の可能性に関して指摘した事例 (18)
   第2項 公的機関による救済の可能性を挙げた事例 (20)
  第2款 攻撃の意思がない、又は消失したと判断した事例 24
  第3款 反撃者と攻撃者の体格差・年齢差や、攻撃能力・防御能力を考慮した事例 27
   第1項 体格差・年齢差・能力差から急迫の侵害が否定された事例 (27)
   第2項 攻撃者が完全に制圧された事例・無抵抗になった事例 (29)
    1 攻撃者が完全に制圧された場合 (29)
    2 攻撃者が無抵抗になった場合 (30)
  第4款 侵害行為に移る前に〈中間項〉が存在していたことを挙げた事例 31
  第5款 侵害行為・攻撃的態勢がなかったことに言及した事例 33
  第6款 その他 35
 第3節 「急迫の侵害」が肯定された判例(平成29年決定以前) 36
  第1款 侵害の始期 37
   第1項 攻撃行為が行われる前の段階において、急迫の侵害を肯定した事例 (37)
   第2項 攻撃意思がない場合に急迫の侵害を肯定した事例 (39)
  第2款 侵害の継続性 40
   第1項 最判平成9年6月16日 (41)
   第2項 攻撃・危険の継続性が認められた事例 (42)
   第3項 攻撃に使用された武器を失った・取り上げられた事例 (45)
   第4項 攻撃者が完全に制圧されていない事例 (46)
 第4節 平成29年決定以後の事例 48
  第1款 急迫性の否定例 48
   第1項 侵害の始期 (48)
   第2項 侵害の継続性 (50)
  第2款 急迫の侵害の肯定例 50
   第1項 侵害の始期 (50)
    1 攻撃行為が行われる前の段階において、急迫の侵害を肯定した事例 (50)
    2 攻撃意思がない場合に急迫の侵害を肯定した事例 (51)
   第2項 侵害の継続性 (51)
 第5節 誤想(過剰)防衛での行為者の主観面における「急迫の侵害」に関する判例 53
  第1款 「急迫の侵害」の誤想を認めた事例 53
   第1項 既に存在する具体的事実に関する誤信 (53)
   第2項 相手方の行動について誤った予測をした事例 (56)
  第2款 「急迫の侵害」の誤想を認めなかった事例(かつ客観的に「急迫の侵害」が存在しなかったと判断されたもの) 57
 第6節 判例の傾向のまとめ 58
  第1款 2つの判断パターン 58
   第1項 パターンA (58)
   第2項 パターンB (60)
  第2款 攻撃意思と時間的切迫性 63
  第3款 公的機関による救済・保護と急迫の侵害 66
 第7節 最判平成9年【事例33】以前の学説 67
  第1款 最判昭和24年【事例17】以前 67
  第2款 最判昭和24年【事例17】以後 68
 第8節 最判平成9年以後の学説 69
  第1款 公的機関による救済の余裕がない状況 69
   第1項 公的保護と急迫性 (69)
   第2項 旧刑法下の説明 (70)
   第3項 現行刑法制定後の議論 (73)
  第2款 時間的切迫性とその基礎づけ 73
   第1項 正当防衛濫用の危険 (74)
   第2項 平穏・安全 (74)
  第3款 侵害の蓋然性 75
  第4款 有効な防衛が可能な最後の機会 76
 第9節 これまでの議論の問題点 76
  第1款 公的保護不可能性 76
  第2款 時間的切迫性 77
   第1項 濫用の危険 (77)
   第2項 平穏・安全 (78)
  第3款 防衛可能な最後の機会 (79)
  第4款 攻撃の可能性・蓋然性 (79)

第2章 正当防衛の時間的範囲に関するドイツ・オーストリアの議論 81
 第1節 正当防衛の時間的範囲に関するドイツの判例と学説 81
  第1款 総説 81
  第2款 戦前の判例・学説 82
   第1項 判例 (82)
   第2項 学説 (85)
    1 「直接切迫した」時点で正当防衛状況を肯定する見解 (85)
    2 戦前の防衛効果説 (86)
  第3款 戦後の判例・学説の動向 87
   第1項 判例 (87)
    1 攻撃の始期 (87)
    2 攻撃の継続性 (92)
   第2項 学説 (93)
    1 防衛効果説 (93) 
    2 予備最終段階説 (94)
    3 未遂犯規定に依拠する見解(未遂説) (97)
    4 具体的な基準を提唱しようとする見解 (99)
    5 場所的離隔と濫用のリスク (100)
    6 恐喝事例における財産侵害 (101)
  第4款 小括 103
   第1項 攻撃の現在性の判断基準と判断要素 (103)
    1 ドイツ判例における判断基準 (103)
    2 学説における判断基準 (106)
   第2項 意思決定の自由への攻撃の現在性 (106)
 第2節 オーストリアにおける議論 107
  第1款 総説 107
  第2款 現行オーストリア刑法典以前の議論 108
   第1項 判例 (109)
    1 正当防衛の始期 (109)
    2 正当防衛の終期 (112)
   第2項 学説 (112)
  第3款 現行刑法典下における議論 114
   第1項 現行刑法典立案時の理解 (114)
   第2項 侵害の始期―「対抗が実質的に許容されること」の下位基準― (115)
    1 判例(116)  
    2 ノヴァコウスキ自身の見解 (117)
    3 正当防衛の機能から理解する見解 (118)
    4 障害・中間項の有無を問題とする見解 (119)
   第3項 正当防衛の終期に関する議論 (119)
    1 判例 (119)
    2 学説 (120)
   第4項 オーストリアの議論のまとめ (120)
 第3節 比較法的検討のまとめ 121

第3章 正当防衛の時間的範囲の判断基準 123
 第1節 事前的防衛制度としての正当防衛における侵害の急迫性 123
  第1款 事前的防衛制度としての正当防衛 123
  第2款 攻撃意思の連続 125
 第2節 各判断事情の検討 126
  第1款 攻撃意思 126
  第2款 侵害・攻撃の可能性 128
  第3款 他の手段の可能性 128
   第1項 退避可能性 (128)
   第2項 公的保護不可能性 (129)
   第3項 第三者による侵害の阻止の可能性 (130)
  第4款 攻撃発生までに存在する障害 131
  第5款 防衛効果の減退 132
  第6款 侵害行為・攻撃的態勢 132
  第7款 時間的切迫性について 133
 第3節 侵害の始期と継続性 135
  第1款 急迫の侵害のイメージ 135
  第2款 具体的帰結 137
 第4節 第1部のまとめ 138


第2部 正当防衛を通じて防止しうる緊急の事態とはどのようなものか

第1章 生命・身体以外への攻撃に関するわが国の議論 143
 第1節 検討対象 143
 第2節 現行刑法制定までの議論 144
  第1款 旧刑法315条をめぐる議論 145
   第1項 315条制定時の議論 (145)
    1 日本刑法草案第1案 (148)
    2 日本刑法草案第1稿以後 (152)
    3 刑法審査修正案 (154)
   第2項 旧刑法制定後の議論 (156)
    1 旧刑法315条の法的性質論 (156)
    2 旧刑法314条と名誉 (160)
  第2款 現行刑法起草時の議論 161
 第3節 現行刑法制定後の判例 163
  第1款 公共的法益 164
  第2款 個人的法益 165
   第1項 自由 (165)
    1 移動の自由・意思決定の自由 (165)
    2 道路交通に関する利益 (168)
   第2項 名誉 (171)
   第3項 財産 (172)
    1 動産の占有奪取 (172) 
    2 器物損壊 (172)
    3 不動産への攻撃 (173)
    4 その他の財産的権利への攻撃 (178)
   第4項 不法侵入、不退去による攻撃 (180)
   第5項 その他 (182)
    1 肖像権 (182)
    2 家庭生活・夫婦生活に関する利益 (183)
    3 労働に関する利益 (183)
    4 業務・営業に関する利益 (187)
    5 議員の権利 (187)
    6 大学の自治に関する利益 (188)
    7 団地自治会の運営に関する利益 (189)
 第4節 現行刑法典制定後の学説 190
  第1款 公共的法益 190
   第1項 戦前の学説 (190)
   第2項 戦後の学説 (191)
    1 国家的法益 (191)
    2 社会的法益 (193)
  第2款 個人的法益 194
   第1項 個別の法益ごとの説明 (194)
    1 自由と財産 (194)
    2 名誉 (195)
    3 その他 (196)
   第2項 総論的な説明 (196)
    1 新たな法益侵害と侵害の性質 (196)
    2 私人の実力行使を許容するメリットとデメリットの利益衡量を問題とする見解 (198)
    3 安全の観点から説明する見解 (199)
    4 個人の利益侵害を広く正当防衛の対象とする見解 (200)
 第5節 問題点の整理 201

第2章 比較法的検討 203
 第1節 ライヒ刑法典制定前の19世紀ドイツの議論 203
  第1款 暴力的な攻撃 204
   第1項 プロイセン王国刑法典 (204)
   第2項 その他の領邦における立法 (207)
  第2款 補償不可能な利益 212
   第1項 抽象的な補償不可能性に着目する見解 (212)
   第2項 具体的な補償不可能性に着目する見解 (214)
   第3項 過剰防衛における補償不可能性 (215)
  第3款 正当防衛の成立範囲を限定しない見解 216
  第4款 小括 217
 第2節 ライヒ刑法典制定後のドイツにおける議論 218
  第1款 公共的法益 219
   第1項 国家的法益 (219)
    1 国家機構・国家秩序の防衛 (219)
     (1) 判例 (219)
     (2) 学説 (219)
    2 国家の財産・名誉の防衛 (222)
   第2項 社会的法益 (222)
    1 法秩序の防衛 (222)
     (1) 判例 (222) 
     (2) 学説 (223)
    2 道路交通上の違反行為に対する反撃 (224)
  第2款 個人的法益 225
   第1項 生命・身体 (226)
    1 胎児の利益 (226)
    2 同意殺人に対する反撃 (227)
    3 身体の健康 (228)
   第2項 自由 (228)
    1 判例 (228)
    2 学説 (229)
   第3項 名誉 (230)
    1 判例 (230)
    2 学説 (231)
   第4項 財産 (231)
   第5項 その他 (233)
    1 住居に関する利益 (233)
    2 肖像権 (233)
    3 家族生活に関する利益 (235)
    4 動物の利益 (235)
  第3款 攻撃の終了時期に関して 238
   第1項 攻撃の終期一般について (238)
   第2項 意思決定の自由について (239)
 第3節 19世紀オーストリアの議論 240
  第1款 1803年オーストリア刑法典 240
  第2款 1852年旧刑法における議論 241
  第3款 小括   241
 第4節 20世紀以降のオーストリアにおける議論 242
  第1款 1974年オーストリア刑法典 242
  第2款 公共的法益 243
  第3款 個人的法益 244
   第1項 名誉 (244)
   第2項 生命・健康・身体的統一性 (245)
   第3項 自由 (246)
   第4項 財産 (247)
  第4款 総論的な説明 247
   第1項 事実的状態の変更 (247)
   第2項 反対説 (250)
   第3項 小括 (250)
 第5節 比較法的検討のまとめ 251

第3章 公的機関の救済と正当防衛の判断 253
 第1節 正当防衛と公的機関の救済との関係性についての理論枠組み 253
  第1款 問題構造 253
   第1項 本章での検討内容 (253)
   第2項 正当防衛状況と公的な紛争解決制度の利用機会の確保 (253)
  第2款 判断基準としての実害性について 256
 第2節 実害性の判断要素 258
  第1款 個人的利益への影響の有無 258
   第1項 「個人」の範囲 (258)
   第2項 「利益」の範囲 (259)
    1 国家的法益 (259)
    2 道徳的利益・感情 (260)
   第3項 個人的利益への「影響」の範囲 (261)
  第2款 3つの判断要素と「侵害」の範囲 262
   第1項 権利の人格発展における重要性 (262)
    1 侵害の継続 (262)
    2 侵害の前倒し(パターンB) (263)
   第2項 害の拡大可能性 (265)
    1 侵害の継続 (265)
    2 侵害の前倒し(パターンB) (265)
   第3項 攻撃客体・被侵害者への作用の強さ・直接性 (266)
  第3款 複数の要素が同時に問題となる場合 268
  第4款 具体例の検討 270
   第1項 公共的法益 (270)
   第2項 個人的法益 (271)
    1 不動産への攻撃 (271)
    2 労働法上の権利 (274)
    3 法益侵害の脅威 (274)
     (1) 実害性の判断 (274)
     (2) 侵害の急迫性の判断 (276)
 第3節 条文上の処理・他の緊急行為の成否 277
  第1款 条文上の処理 277
  第2款 他の緊急行為の成立可能性 277
 第4節 第2部のまとめ 279


第3部 盗犯等防止法1条における緊急状況について

第1章 立法時の議論 283
 第1節 特則の構造 283
 第2節 「盗犯等防止及處分に關する法律説明」 285
  第1款 現在の危険 285
  第2款 1ないし3号所定の状況 286
 第3節 衆議院委員会・貴族院特別委員会における泉二新熊の説明 288
  第1款 現在の危険 288
  第2款 1ないし3号所定の状況 290
 第4節 刑法改正起草委員会における条文の起草作業 291
  第1款 泉二委員の私案に関する議論 291
  第2款 司法省案に関する議論 293
   第1項 司法省案 (293)
   第2項 委員らによる修正案 (295)
   第3項 刑法改正起草委員会答申後の司法省案 (298)
 第5節 制定時の考え方 300
第2章 制定後の議論 304
 第1節 制定後の学説 304
  第1款 現在の危険 304
  第2款 1ないし3号所定の状況 (305)
   第1項 1号 (306)
   第2項 2号 (306)
   第3項 3号 (307)
 第2節 判例における「現在の危険」の判断 308
  第1款 「現在の危険」の有無(攻撃の始期)に関するもの 308
   第1項 「現在の危険」を肯定したもの (309)
   第2項 「現在の危険」を否定したもの (317)
    1 「現在の危険」の誤信を肯定したもの (317)
    2 「現在の危険」の誤信も認めなかったもの (320)
  第2款 「現在の危険」の消滅(攻撃の終期)に関するもの 324
   第1項 「現在の危険」の継続を認めたもの (324)
   第2項 「現在の危険」が消滅したとしたもの (329)
 第3節 1ないし3号所定の状況 333
  第1款 1号に関するもの 334
  第2款 2号及び3号に関するもの 334
   第1項 2・3号該当性の肯定例 (334)
   第2項 2・3号該当性の否定例 (340)
 第4節 小括 347
  第1款 現在の危険について 347
  第2款 1ないし3号所定の状況について 348
第3章 特則における緊急状況の意義 350
 第1節 「生命、身体又ハ貞操ニ対スル現在ノ危険」と「急迫の侵害」の関係性 351
 第2節 1ないし3号所定の状況 352
  第1款 1号 352
  第2款 2・3号 353
   第1項 住居権者と生命・身体等へ攻撃を加えられている者が同一でない場合の処理 (353)
   第2項 現在の危険が消滅した後の2・3号該当性の有無 (355)
   第3項 住居外へ排除する作用と「防止セントスル」、「排斥セントスル」の意義 (355)
 第3節 第3部のまとめ 356

事例索引 359
判例索引 363
参考文献 374





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